猫白血病ウイルス感染症は様々な病気を発症させる!正しい予防策を解説



猫白血病ウイルス感染症は猫白血病ウイルスに感染することで発症する病気で、感染して発症すると、予後は数ヶ月~数年の怖い病気です。
ですが、猫白血病ウイルス感染症は予防をしっかりすると、感染を防ぐことができます。
今回は、猫白血病ウイルス感染症の正しい予防法を解説します。

猫白血病ウイルス感染症にかかるとどうなるの?



猫白血病ウイルス感染症を発症すると、白血病以外にもリンパ腫、免疫不全、再生不良性貧血、糸球体腎炎などを引き起こし、数年で死に至ります。
猫から猫へとうつる病気で、人や他の動物にはうつりません。
感染した猫ちゃんの唾液や涙、尿などに含まれたウイルスが体内に入ることでうつるため、感染猫とグルーミングをしたり、同じ食器で食事をしたりすると感染します。
最も感染しやすいのが噛み付かれた時と考えられており、外に出て感染猫とケンカをすると高確率で感染します。
ただし、感染してもすべての猫ちゃんが発症するわけではありません。
猫白血病ウイルス感染症は、感染した時の免疫力によって発症するかどうかが決まります。
健康な成猫ちゃんなら一度陽性となってもウイルスを排除する可能性は高いので、あわてないでください。
子猫の場合は免疫力が低いので、感染すると80~100%の確率で発症し死に至りますが、1歳以上の健康な猫ちゃんの発症率は10%と言われています。

猫白血病ウイルス感染症の予防法



猫白血病ウイルス感染症の予防法には、次の4つがあげられます。

予防接種をする



猫白血病ウイルス感染症には、ワクチンが有効です。
ただし、ワクチンを打てば100%回避できるわけではなく、予防率は80~90%です。
ワクチンを打つ場合は、4種もしくは5種混合ワクチンを接種してください。
3種混合ワクチンには、猫白血病ウイルス感染症に対するワクチンは含まれていません。接種の際には、獣医師によく確認してください。
年を取っている猫ちゃんはワクチン接種にリスクをともなう場合があるので、接種するかどうかは獣医師とよく相談する必要があります。また、感染後にワクチンを打っても効果はありません。
ワクチンを打つ回数は、以前は毎年と言われていましたが、近年では3年に1回でよいと言われています。
ただし、ワクチンを打つ回数は、猫ちゃんの生活環境や状態によって異なることがあるため、事前に獣医師と相談してください。

完全室内飼いをする



猫白血病ウイルスは唾液や血液から感染するので、感染猫に接触しなければうつりません。
ですので、完全室内飼いにすれば感染を予防できます。
ただし、網戸ごしの接触でもうつることがあるので、窓を開ける時には注意が必要です。
とくに1階の窓は閉めるように心がけましょう。
2階の窓でも、屋根伝いに外の猫ちゃんが側に寄れる窓は閉めてください。
猫ちゃんが外を見る時に使う窓は、外の猫ちゃんが近寄れない高い位置にある窓を選びましょう。
また、多頭飼いで感染している猫ちゃんがいる場合は、他の部屋で隔離して飼ってください。
食器の共有も感染原因になるので、別にして徹底的に消毒しましょう。
消毒液は、 0.1%の漂白剤でかまいません。
猫白血病ウイルス感染症に感染しているかは検査で分かりますが、感染して4週間経たないと感染しているかどうかは分かりません。
先住猫がいて野良猫や外で生まれた子猫を新しく迎える場合は、4週間は念のために隔離し、接触させないことが重要です。4週間後に検査して陰性と出たら、一緒に暮らすことができます。

飼い主は他の猫と接触しない



猫白血病ウイルス感染症は上記で述べたように比較的感染力が高いので、飼い主が外で感染猫を撫でたり、靴にウイルスが付着したりしてウイルスを持ち込んでしまうと、完全室内飼いをしていても感染することがあります。
不用意に外で猫ちゃんに触ることは避け、外出から帰ったらよく手洗いをすることを習慣づけましょう。
別部屋で感染猫を隔離している場合も同様で、食器は消毒液で消毒する、隔離部屋に入る時専用の服を用意する、などを心がけてください。
もし感染猫と接触した場合は、靴や服の除菌、手洗いを徹底することが重要です。

日頃の食生活や環境



猫白血病ウイルス感染症は、成猫がかかると高い確率でウイルスを排除できると解説しましたが、体力が弱っていると排除できずに発症してしまうことがあります。
ストレスは免疫力を低下させる原因の1つです。
十分な栄養を与え清潔な環境を用意して、猫ちゃんが快適に暮らせるように心がけましょう。

まとめ

猫白血病ウイルス感染症は感染して発症すると数年で死に至る怖い病気ですが、飼い主の努力で予防できます。
同居猫に感染した猫ちゃんがいなければ、予防もそれほど大変なことはありません。
同居猫が感染している場合でも接触しなければ他の猫に感染しないので、飼い主さんは多少大変になりますが、予防は十分に可能です。
飼い主さんの心がけ次第で予防できる病気なので、大切な猫ちゃんがいつまでも健康で長生きできるよう、予防に努めましょう。






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